データの示す時系列変化を異なる時代の若者像の対比で表現
- 目的
- 調査結果の総括とコンテンツ化
- 掲載媒体
- WEBサイト
- 分量
- 全81ページ(2タイトル、各3話構成)/モノクロ
マンガ制作概要
株式会社博報堂のシンクタンク・博報堂生活総合研究所(以下「生活総研」)が公開する『データ・コミック あの頃と今の“若者”を、データをもとに描いたら。 2022/1992』におけるマンガパートの編集・制作ディレクションを行いました。
本作品では、生活総研による長期時系列調査「生活定点」が取り組んでいる調査データに基づき、1992年と2022年の若者の特徴をマンガで表現しています。
マンガ制作の狙い
長期調査データという漠然とした情報を、マンガの持つストーリー性を軸として表現コンテンツ化することで、データが指し示す社会の変化を多くの人にイメージしやすくすることを目指しています。
制作のタイミング
「生活定点」の調査が30周年を迎えることを記念し、30年目の節目となる2022年のデータ発表のタイミングに合わせて制作を行いました。
掲載箇所
WEBあるいは印刷物として読まれる前提で制作しています。
WEBサイト版では、生活定点公式サイトにおいて、ビジュアルに操作可能な調査データとマンガ作品で取り上げるデータがシームレスに連動する形態となっています。
マンガ制作のスタイル
作家を2名体制とし、それぞれ1作品ずつ計2作品を同時に掲載されています。しかしながら両作品ともメインテーマに軸を合わせ、印象に差を生じさせない統一感のある形態となっています。
実際の制作過程では、生活総研から提供された各時代の特徴的なデータに着目して、作家側でプロット(ストーリーの大筋)を考案。さらにプロットを肉付けするようなデータを生活総研が抽出することで、その時代らしさをリアルに描写しています。
この仕掛けにより、男女という軸と時代という軸の両軸を比較しながら、データが描き出す社会変化を感じ取ることが可能となっています。
マンガ内容の紹介
ぼくらのデート/坂本拓
2022年と1992年の20代男性のデータを活用し、各時代の若者の価値観を表現しています。
データを自然な形でストーリーに織り込むことによって、それぞれの時代らしさを感じる表現としています。
担当作家は「トキワ荘プロジェクト」の卒業生である坂本拓。2014年、『潔癖男子!青山くん』(週刊ヤングジャンプ連載)で漫画家デビューし、2017年には同作がテレビアニメ化もされるなどの実績ある作家です。若者の生活観を巧みに表現する作品を生み出しています。
ある日の女たち/ハトリアヤコ
2022年と1992年の20代女性のデータを活用し、各時代の女性たちが葛藤を抱えながら自分らしさと向き合っている様子を表現しています。
データと関連付けたキャラクター考案によって、自然と感情移入できるように設計しています。
担当作家は「トキワ荘プロジェクト」の現参加者であるハトリアヤコ。2017年、読み切り作品『鈴木と山田。』『カタツムリ溶かす』『○の記憶』にてアフタヌーン四季賞・特別賞を受賞するなど、高い評価を受けている作家です。日常を描きながらもノスタルジックな印象を与える作品を手がけています。
関連情報
本作品を公開するにあたり、プレスリリースを行いました。