コンカーがコアバリューを広めるためにマンガを選ぶ理由
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コンカーがコアバリューを広めるためにマンガを選ぶ理由
外資系企業で働いたことのある人、いますか……?
外資系企業って、どんな企業でも強烈な「外資系っぽさ」を感じる場面が必ずあります。資料のクセや、従業員の方の話し方、オフィスの雰囲気など、色々な場面でそれに出くわします。 特にグローバルで統一されたサービスを提供している会社は、独特の「外資系っぽさ」を濃厚に感じます。
逆に言うと、そうした企業では、日本法人のカラーが希薄だったりします。
自分もそうした一社で働いていたことがあります。
インド人が上司でしたし、グローバルなバックグラウンドのメンバーも多くいました。オフィス内でコーヒー飲み放題でありながら、スタバにチームで飲みに行くところなんて、「いやー、自分、外資系っぽいな~」なんて感じがしてましたね……。(今思うとどうでも良いことなのですが……)
ただ、日本法人としてのその会社の個性はどうだったのかと言われると……何も思い浮かばない……としか言いようがなかったのです。実際、日本法人の運営方針について、対外的・対内的な定義は何もされていなかったように思います。
コンカーが大事にするコアバリュー
コンカーさんに出会ったとき、「あれ、国内発のベンチャーみたいな雰囲気だな」というのが直感的な印象でした。
株式会社コンカーは、グローバルなサービス「Concur」を運営する日本法人です。「Concur」は、経費精算や出張管理をアプリ上で簡潔に行える大変優れたツールです。社長の三村さんが強いリーダーシップをもって、粘り強く組織を作り上げ、サービスを日本市場に広めてきました。
その求心力となっているのが、コンカージャパンビリーフとして定めている、会社のミッション、ビジョン、コアバリューです。
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を全面に出している会社は多いのですが、色々とダメな例も多いです。
MVV運用 ダメ事例
- とりあえずMVVを掲げてみただけで、トップが定着と浸透を図っていない。
- 人事部門が自分たちの存在意義のためにMVVの大切さを説くものの、経営課題や現実のビジネスから乖離していて空論化している。
- スタートアップ段階で、目の前にビジネスの種が転がっているのに、ビジネス全体のコンセプトばかり論じるばかりで、前に進もうとしない。
コンカーさんは、会社の成長期にバラバラになりそうな社内を一つにまとめ、事業の推進力をより増幅していくために、ミッション、ビジョン、コアバリューを、トップはもちろん会社全体で押し進め、それが実務と緊密に噛み合っているという点で、特筆すべき会社です。
参照:「コンカーを職場に選ぶ理由」
そのコンカーさんが、コアバリューをより一段上のレイヤーへと浸透・昇華させる武器として選んだのがマンガでした。
カルチャーマッチング強化のため、独自のコアバリューを作品化
「マンガでわかる『5つのコアバリュー』」株式会社コンカー
https://www.legika.com/showcase/132
コンカーがマンガを選ぶ理由
コンカーさんと初めて話をした時点でも、コンカーさんはコアバリューの浸透に十二分なほどの手間をかけているように見えました。社内的な取り組みを十分されてましたし、加えて社長の三村さんは「最高の働きがいの創り方」という本を出されていて、その本にも詳しくミッション、ビジョン、コアバリューの内容が触れられていたのです。
では、なぜマンガを使う必要があると考えたのか……? そこで一つ感じたことがあります。
PowerPointのスライドや本などのテキスト主体の情報は、読み手の理解度や考え方によって、どうしてもフィルターがかかってしまうことがあります。
経営コンサルタントは、スライドを納品して終わりとするのではなく、プレゼンテーションによってフィルターを払拭し、理解を正確なものとすべく、クライアントに十分な説明をします。
経営コンサルティングに限らず、精度の求められる仕事をする際に、テキスト情報だけで完結させるのではなく、読み手への対面での口頭説明を加えることで、内容への正確な理解度を高めていくのが一般的です。
コアバリューで掲げる内容は、どうしてもメッセージ的なフレーズになりがちです。
いくら綿密に検討を重ねたフレーズであっても、バックグラウンドの違う人が見たときに、間違った理解をされかねない恐れがあります。
だからこそ、コアバリューの意味する内容を正確に理解し、今まで働いてきたメンバーと同じような考えをもってアクションが取れるようになるのは、経営上も大変重要な価値を持ちます。
マンガは、ビジュアルな情報をストーリー形式で積み重ねることで、そのテキスト情報の持つ意味や背景を容易にイメージしやすくする表現手段です。
リソースやタイミングの問題で、口頭説明で重要なメッセージを常に補完していくのは難しいことがあります。そのときにマンガを使うことで、どんなタイミングでも読み手の理解の正確度を高めることができます。コンカーさんはそういう意図を持って、マンガで表現したいと考えた……そう感じたのです。
動画に対するマンガの強み
コンカーさんにおけるコアバリューは、実際に社内で起きた経験をベースに、社員同士の熱い検討を経て言語化されています。経験や視点を追体験するには、マンガというツールが最も適しているように感じます。
今回コンカーさんが掲載したマンガは、コアバリューを実践する社員へのインタビューという形で、コアバリューが実際の仕事に結びついている様子が描かれています。
それってインタビュー動画でできそうな気がしませんか?
吹き出し一つでつらい経験を語らせた後に、その次のコマで具体的な解決過程を語らせることで、読み手はその道のりを迅速に理解できます。
しかし、これを動画で再現すると、話が飛びすぎていて、滑稽に感じることでしょう。結果としてロジカルに説明しようとすると、その動画は回りくどくて冗長に感じるコンテンツとなってしまいます。
マンガは話の余白が自然と組み込まれたメディアです。そのため、ストーリーがクイックに展開され、広くて深い内容に触れつつ、自然な理解に至ります。
実際にコンカーさんのマンガでは、本題のコアバリューの背景ストーリーだけでなく、そこに関係する別のポリシーも触れられ、社内思想の横断的なつながりも見えてきます。
コンカーさんによる「コアバリューマンガ」を通じて、これだけのメッセージを短い紙面に反映できる力がマンガにはあることもぜひ知ってもらいたいと思います。
ぜひご一読ください。
コンカーのコアバリューが漫画になりました②Happy-Happy編
コンカーのコアバリューが漫画になりました④Drive Everything編
【最終回】コンカーのコアバリューが漫画になりました⑥Enjoy the Challenge編
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今回のコンカーさんの事例のように、型にハマった広告マンガではなく、経営トップが真に必要としている部分を解決していくソリューションとして、マンガをご活用いただいています。
導入企業例) コンカー、デロイト トーマツ コンサルティング、QOLead(第一生命グループ)など